記録 03 ── 自力調査自分で尾行しようとした人が、3日でやめる理由。
お金をかけたくない。他人に知られたくない。誰にも相談できない。この3つが重なると、人は自分で追いかけようとします。そして、たいてい同じ3日間をたどって、同じところでやめます。これは失敗談ではなく、構造の話です。
1日目 ── 待つ、という作業の重さ
最初に分かるのは、尾行の大半が「移動」ではなく「待機」だということです。
相手が建物から出てくるまで、車の中で、あるいは物陰で、ただ待ちます。20分。40分。1時間。
その間、身内を疑っている自分をずっと見つめることになります。他人を追うのとはまったく違う種類の消耗です。
そして、待っている自分が誰かに見られていないかが気になり始めます。近所の人。マンションの住人。防犯カメラ。追う側が、先に落ち着きを失います。
2日目 ── スマホは、開かない
外で追うのが無理だと感じると、次にスマホへ向かいます。寝ている間に、指紋で、顔で、あるいは思いつく数字で。
ほとんどの場合、開きません。開いたとしても、そこで新しい問題が始まります。
- 既読がついて、見たことが相手に伝わる
- 通知の履歴や、ログインの記録が残る
- アカウントに無断でログインした場合、法律に触れる可能性がある(証拠の記録に詳しく書きました)
そして、いちばん多いのがこれです。画面を撮ろうとして、手が震えて、時間だけが過ぎる。撮れたとしても、慌てて撮った1枚では日付も相手も分からず、あとで見返すと何も証明していない。
3日目 ── 信号2つで、見失う
車で後ろについてみると、思っていたのと違うことが起きます。
近づきすぎるとミラーで気づかれる。離れると、信号ひとつで切れる。曲がった先で見失う。追いつこうとして無理な運転になる。
プロが2名以上で入れ替わりながら追うのは、贅沢だからではありません。1人では物理的に続かないからです。
ここで、多くの人がやめます。3日目です。
けれど、本当の問題はここからです
やめた時点で、失ったのは3日間だけではありません。
車の後ろに同じ影が見えた。スマホの位置が少しずれていた。既読がついていた。妙に優しくなった。
相手にとっては、そのどれか一つで十分です。
警戒された相手は、行動を変えます
- 連絡手段を、消えるアプリに切り替える
- 会う場所を、記録の残らない場所に変える
- 会う頻度を落とし、時間帯をばらけさせる
- 証拠になりそうなものを、先に消す
こうなると、そのあとプロが入っても、費用も日数も跳ね上がります。自分で3日動いたことが、そのまま請求額に上乗せされる形になります。
もう一つ、静かに減っているもの
生活のパターンです。
証拠が取れるのは、相手に規則性があるうちだけです。決まった曜日、決まった時間、決まった方向。
異動、引っ越し、季節、相手の事情。何かひとつ変わるだけで、この規則性は消えます。そして一度消えたパターンは、待っていても戻ってきません。
加えて、慰謝料の請求には期限があります。一般に、不倫の事実と相手方を知ったときから3年で時効にかかると説明されます(民法724条)。
それでも自分でやるなら、最低限これだけは
- 加工しない。スクリーンショットも写真も、原本のまま残す
- 日付と場所を、別に記録しておく。その日のうちに、事実だけを書く
- 相手に見せない。問い詰めない。1回見せた時点で、その先が閉じます
- 法律に触れる手段を使わない。無断でのログイン、GPSの取り付けなどは、自分の立場を逆転させます
この4つを守って集めた材料は、あとでプロが入るときに無駄になりません。逆にこの4つを破ると、集めたもの全部が使えなくなることがあります。
「まだ頼む段階ではない」と思っている人ほど、確かめておいたほうがいいこと。
探偵に相談することと、探偵に依頼することは別です。いくらかかるのかを知らないまま、自分で3日を溶かしてしまうのがいちばん惜しい。
複数社の見積もりを無料で比べられる窓口があります。相談も紹介も無料で、その場で契約する必要はありません。
費用の仕組みは同じ調査で、金額が3倍違う理由に、証拠の見分け方はその証拠は、たぶん証拠になりませんにまとめています。